スコアアップのポイント
TOEFLのスピーキングは、「機械による自動採点」と「担当者による手動採点」の2種類の方法で採点されます。
機械による自動採点が含まれるため、一般的なスピーキング試験の対策とは気をつけるポイントが異なるので注意してください。
具体的には以下の3点に注意します。
- Ah…, Uh…, などの言葉詰まりを少なくする
- 制限時間は話し続ける
- 自分の英語がコンピューターにどのように認識されるかをチェックする
それぞれ詳しくみていきます。
1) Ah…, Uh…, などの言葉詰まりを少なくする
TOEFLスピーキングでは、「Ah…」や「Uh…」などの意味のない音を出さないこと。また、センテンスの途中で間(ポーズ)を長く取らないことが対処法として効果的です。
先述の通りTOEFLは機械による自動採点を採用しています。
機械による採点とヒトによる採点の大きな違いは、話した音が完璧に文字として書き起こされることにあります。
例えば、
- Many people think that students learn course materials more effectively by taking exams, while others think that students learn more effectively by doing other activities, like completing projects.
- Which one do you think is more effective?
- 「学生は試験を受けることでより効果的に学ぶと考えている人がいる一方で、プロジェクトなどをを行うことでより効果的に学ぶと考える人もいます。 どちらがより効果的だと思いますか?」
という質問に対する回答として、
- I think that………. ah….. students learn better….. uh….. by doing activities than taking exams…….
- 「私はアクティビティを通した学びの方がより良いと思います」
と回答したとします。
この回答を聞いたのがヒトだった場合、「I think that students learn better by doing activities than taking exam」と話者の言いたいことを理解することができます。
一方で機械が判断した場合、「I think that. Ah. Students learn better. Uh. By doing activities than taking exam」と文字が書き起こされます。
つまり、仮に同じことを言えたとしても、後者の方が評価が低く判断されるということです。
この機械採点の特徴を理解しつつ、試験の採点構造に合わせて対策することがスコアアップのために効果的だと考えれます。
2) 制限時間は話し続ける
回答の量については採点基準で言及されていませんが、これまでの受験者データを見る限り回答量が多い方がスコアが高くなる傾向があると考えられます。
回答量を多くするためには、
- 論拠(具体例)を2つ以上あげる
- 考えられる対立意見を譲歩として挿入する
ことが効果的です。
論拠を2つ以上あげるようにすることで、自然と回答量が増えるのでスコアが上がりやすくなります。
仮に具体例が思い浮かばない場合は、自分の主張とは対立する意見をあえて述べてそれを否定する形でArgumentを強化することも効果的です。しかし、この方法はトピックとずれてしまう恐れがあるので上級者向けのテクニックと言えるでしょう。
ただし、同じ内容の話を繰り返と減点される恐れがあるので注意が必要です。
3)自分の英語がコンピューターにどのように認識されるかをチェックする
実際に聴こえる英語とコンピューターが聴き取る英語には誤差があります。
この誤差を理解して、コンピューターが聴き取りやすい英語を話すこともスコアアップには欠かせません。
効果的な対処法として、
- Google Documentの書き起こし機能を活用する
- Siriを活用する
ことが挙げられます。
Google Documentには「音声入力」というツールがあり、マイクに向かって話した内容を実際に文字として書き起こしてくれる機能が無料で利用できます。
文章の音読やオーバーラッピングをする時に、定期的に音声を書き起こすようにしておくと「自分の英語がどう判断されるか」という特徴が理解しやすくなり発音改善にも役立てることができます。
同様に Siri などのアシスタント機能を利用しても効果的です。
毎日やる必要性はありませんが、定期的にアップデートして自分の発音を振り返る場をつくると良いでしょう。
- 機械の特性を理解してスピーキングは対策する
- 主張に対して2つの具体例を考える
- 定期的に自分の発音がどう聴こえるかを振り返る