採点基準
次に、OETスピーキングの採点基準をみていきましょう。
以前のレッスンでも述べましたが、OETスピーキングは「言語能力」と「コミュニケーション能力」の2つの観点から総合的にスコアが算出されます。
それぞれの観点で、どんなことが大切なのかを事前に確認しておきましょう:
観点1 Linguistic Criteria:言語能力
言語能力は、以下の4つの観点が6点満点で採点されます:
観点 | 評価内容 |
Intelligibility:明瞭さ | ・聴き取りやすい発音かどうか ・アクセント、イントネーション、ストレス、リズムは適切か |
Fluency:流暢さ | ・言葉に詰まることなく話せているか |
Appropriateness:適切さ | ・シチュエーションに応じた言語運用ができるか ・難しい語句を分かりやすくパラフレーズできるか |
Resources of Grammar and Expression:語彙&文法 | ・シチュエーションに応じた語彙を使用できるか ・適切な構文で話すことができるか |
評価のポイントになるのは、聴き手が容易に理解できるナチュラルな英語を運用できるかという観点です。そのため、個々の細かい発音も大切ですが、自然なリズムで話せる英語のフレーズをたくさん身につけることが対策として効果的です。
自分の英語がどのように聴こえるかを録音して、客観的に自分の英語を認識しておくことが大切です。
観点2 Clinical Communication Criteria:コミュニケーション能力
次に、コミュニケーション能力です。コミュニケーション能力は以下の5つの観点が3点満点で評価されます:
観点 | 評価内容 |
Relationship Building:信頼関係の構築 | ・自然に会話を始めることができるか ・患者に敬意をもって接することができているか ・患者の心情に合わせて共感を示すことができているか |
Understanding and incorporating the patient’s perspective:心情の把握 | ・患者の身になってコミュニケーションを取ることができるか ・患者のニーズを汲み取れるか |
Providing structure:適切な進行 | ・患者の理解度に応じて適切に会話を進行できるか ・目的に沿って診療を続けることができるか |
Information gathering:情報収集 | ・患者の応答に応じて適切な質問をおこなえるか ・誘導的な質問をしていないか ・情報を適切に要約することができているか |
Information giving」情報伝達 | ・患者の理解度に応じて適切な情報を伝達できるか ・患者の理解度を適宜チェックすることができているか ・患者が必要な情報を提供できているか |
評価のポイントになるのは、患者の立場を常に考えながらロールプレイを進行することです。