スコアアップのポイント
OETライティングで意識するべきポイントを確認しておきましょう。
1) 適切な時制を使用する
ケースノートの情報を元に適切な時制を用いることがスコアアップには欠かせません。
特に重要な時制が「現在完了」で、過去形と混合しないで使用できるように準備しておきましょう。
以下に、主な時制の用法と例文をまとめたので参考にしてください:
時制 | 用法 | 例文 |
現在形 | ・不偏的な事実を描写する(名前・年齢などの”Social Background”) ・継続的に処置が必要な状態を描写する |
– The patient is 49 years old. She is divorced and has two dependent children. – The patient is allergic to penicillin – The patient smokes 20 cigarettes and drinks 2 bottles of wine daily. – The patient still needs assistance with dressing, toileting, and transferring. |
過去形 | ・過去のある時点での行った処置やアクションを描写する(手術歴・症状の経緯などの”Medical History”) | – The patient had two bypass grafts in 2004. – The patient first presented two months ago with a bowel complaint. Now, she displayed symptoms consistent with IBS. |
現在完了 | ・現在と関連している過去のアクションを描写する ・”for”, “since”, “over” など期間を表すアクションを描写する |
– I’ve prescribed the patient propranolol to help control his anxiety. – The patient has received massage therapy for the last 5 months |
現在完了は過去形と違い、過去を描写する表現(例:”last months”, “two weeks ago”, など)と一緒に用いません。
また、現在完了を用いることで、今現在の患者と何らかの形で関連している(と書き手が判断している)というニュアンスを加えることができます。
Medical Historyを描写する場合でも現在の症状や処置と何かしらの関連がある場合は、現在完了を用いて表現することが一般的です。
2) 必要な情報をピックアップする
手紙の目的を達成するためには、読み手にとって必要な情報を適切に書き出す必要があります。
必要な情報かを見極めるためには、以下の2つの観点が役に立ちます。
- 情報は「現在の」症状と関連性が高いか
- 読み手が継続的に治療する場合に必要な情報か
これらの質問に対して答えが「No」だった場合は、その情報は手紙に書く必要がないと判断できます。
いずれかの質問に対して「Yes」だった場合は、その重要度に応じて手紙に書き出すことを意識すると良いでしょう。
3) 無生物主語を用いる
アカデミック・ライティングと同様に、OETライティングでも”I”, “We” と言った人称代名詞を避けたライティングが好まれます。
例えば、
- I prescribed ibuprofen.
「私はイブプロフェンを処方した」
と書くのではなく、
- Ibuprofen was prescribed.
「イブプロフェンが処方された」
というように受動態や無生物主語を用いて表現することを意識しましょう。
なぜかというと、理由は二つあります。
- 人称代名詞が主語に来ることでセンテンスのシンプルさが損なわれる
- 人称代名詞を多用したライティングは幼稚という共通認識がある
情報を伝達するにあたって「私が〜」という情報の重要度はそこまで高くありません。簡潔さを良しとするOETライティングでは尚更、そう言った場合に不要な表現をできるだけ避けることが好ましいとされています。
患者を表す”he”, “she” などの人称代名詞の使用は問題ありません。