発音応用02. 語頭の子音連続 [ 破裂音 + r, l ]
1. 母音を含まない [ 破裂音 + r, l ]
破裂音の後に [ r ] または [ l ] が続く単語は多数あります。
特に発音が難しい訳ではありませんが、発音の精度を高めるために [ 破裂音 + 母音 ] にならないことをしっかりと確認することが重要です。
例えば、professionalの略語「pro」を日本語のように「プロ(puro)」と発音すると、[ p ] に母音が結びつき「プ」にアクセントがつきます。正しくは [ prou ] と発音します。
他にもカタカナ英語の「ドライブ・ドリンク・ブランデー」などは、正しくは [ drάɪv ], [ dríŋk ], [ brˈændi ] と発音します。
語頭の子音の後に母音をつけてしまうと、英語の音が重くなり日本語のような響きになります。些細な違いかもしれませんが、この些細な違いがネイティブに伝わる英語になるかそうでないかの差になるので注意してください。
まずは [ r ( l ) + 母音 + 子音 ] で発音される単語と [ r ( l ) + 子音 ] で発音される単語を聴き比べてみましょう。
左が [ r ( l ) + 母音 + 子音 ] 、右が[ r ( l ) + 子音 ] です:
- Pulitzer Prize – the Plaza Accord
- durian – dryer
- coolant – client
[ r ] と [ l ] は母音的な性質を持っているので、聴き取りは比較的容易です。一方で、注意するべきことは「破裂音からすぐに [ r ] や [ l ] に音が移行する」ことです。
発音の際にはカタカナのように発音せず、あくまで溜めた息を解放する音だけを発音するようにしましょう。
単語に続けて次は例文で聴き取りの練習をしてみましょう:
- He plays golf better than many pros.
- Glen has a craving for clams tonight.
- Cliff was truly grateful for the present.
- Please don’t drive after drinking that brandy.
ちなみに無声破裂音に [ r ] と [ l ] が続く時は、それに合わせて [ r ] と [ l ] の音も無声化します。リスニングは容易ですが、自分で発音することができるようになると英語らしい発音になります。
例えば「prize・Plaza・client」の単語で練習してみると良いでしょう。[ p ] や [ k ] の後の [ r ] と [ l ] の音を出す時に、喉仏に指をあてて声帯が振動していなければ無声化が起こっていることを確認できます。
また同じように「true・drink」のように後に [ r ] が続く場合は、 [ t ] や [ d ] は舌先を一層奥の方に向けて発音し、 [ r ] の音が「摩擦音化」します。カタカナで表記すると「チュルー・ジュリンク」のように聴こえるので注意しましょう。
練習課題
破裂音の後に母音が続かないこと、どの位置に強勢がかかるかを注意してリスニングして、実際に発音してみましょう:
- Don’t wear the gray blouse with the plaid blazer.
- I’m proud of our brass band’s drummers.
- Did your class enjoy the train trip?
- I’m glad that Chris could handle the pressure.
- He’s always bragging about his glamorous profession.
- My son drew a clown with a blue crayon.
- Let me treat you to a croissant during our break.
「破裂音 + t ( l )」 を発音するコツは、破裂音の後に母音を入れず [ r ] [ l ] に続く母音の母音を意識的にしっかり発音することです。
前回のレッスンと続けて、子音のみを扱うことに慣れていきましょう。