数字の聴き取り
英語の数字を正しく聴き取るためには、以下の2つのポイントを意識します。
- カタカナで英語を理解しない
- 細かい音ではなくストレスの位置を聴き取る
それぞれ詳しく説明していきます。
カタカナで英語を理解しない
カタカナで英語を覚えると、リスニング力がある一定に達してから伸びにくくなります。カタカナで英語を理解するということは、つまり日本語に置き換えて英語を理解していると考えられます。
しかし実際は、英語と日本語の音声性質は大きく異なり、日本語には存在しない音が英語には多く存在します。
日本語には存在しない音をカタカナで理解しようとすると、それらの音を日本語として認識してしまうようになり結果として聴き取り能力が伸びにくくなります。
例えば、
- 弱母音 [ ə ] → 日本語の「ア」と認識
- 有声唇歯摩擦音 [ v ] → 日本語の「ブ」と認識
- 無声歯摩擦音 [ θ ] → 日本語の「ス」と認識
上記の例のように、実際に聞こえる音と認識する音のズレが大きくなるほど聴き取り能力が伸びにくくなり結果として数字の聴き取りも困難になります。
細かい音ではなくストレスの位置を聴き取る
Fifteen と Fifty のような紛らわしい音を区別するときに、語尾のを「ティーン」と伸ばすか「ティ」と短く発音されているかを聴き取るという説明を見かけますがあまり効果がないように思います。
細かい音に意識を向けるよりも英語の数字を聴き取るために不可欠なことは、アクセントの位置に意識を向けて聴き取ることです。
上記で挙げた数字の発音記号を見てみましょう。
- Fifteen [ fìftíːn ] → ストレスが語末にくる
- Fifty [ fífti ] → ストレスが語頭にくる
アクセントの位置をみてみると Fifteen は 語末に音が強く発音される一方で、Fifty は語頭に音が強く発音されていることが分かります。
語末の音を「ティーン」と「ティ」のようにカタカナで理解しようとすると、話し手の癖や前後で音声変化を起こした時に聴き取りができないことがあります。
「英語は強勢拍子である」ということを改めて理解して、アクセントの位置に敏感になることが聴き取りを向上させる第一歩です。
同じ数字が連続する時の表現
住所や電話番号などを表す英数字は、同じ数字が連続するときに “double [ dˈʌbl ]” や “triple [ trípl ]” という表現を用います。
実際の例をみてみましょう。
- 2688954 → two six double eight nine five four
- 0007859 → triple O(zero) seven eight five nine
数字は million や thousand を使用せず、個々の数字ごとに発音されます。
語末の音が子音で終わる four や eight は、後に続く音とくっついて音声変化をすることがあるので特に注意して聴き取りしてください。
また、「0(ゼロ)」が「 O (オゥ)」 と発音されることもあるので、その点も注意してください。
時間を表す表現
英語の時間は、「…時から〜分過ぎている(前である)」という表現として “to” や “past” が使われるケースがあります。
実際の例をみてみましょう。
- 7:15 (seven fifteen) → quater past seven
- 8:20 (eight twenty) → twenty past 8
- 12:30 (twelve thirty) → half past twelve
- 10:40 (ten forthy) → twenty to eleven
- 11:45 (eleven forthy five) → quater to twelve
特に口語では頻繁にみられる表現なので、必ず覚えていてください。この表現を覚えておかないと to を two と混合して認識して正しく英語を理解できなくなる恐れがあります。