スコアアップのポイント
1) Fluencyに焦点を当てて対策する
スコア7.0までは、採点基準の「Lexical Resource(語彙力)」や「 Grammatical Range and Accuracy(文法の正確さ)」を意識するよりも「Fluency and Coherence(流暢性と一貫性)」を重点的に対策することがスコアアップの近道です。
なぜなら、Fluencyが高まることでもう一つの採点基準である「Pronunciation(発音)」の評価が高くなるためです。
また、文法や語彙に気を取られて言い直しが増えると、Fluencyの評価が下がり相対的にスコアが下がってしまいます。
流暢性を高めるためには、
- 沈黙をつくらず話し続ける
- 間違えても言い直しをしない
- テンポよく英語を話す
上記の3点を意識して英語をアウトプットするようにしましょう。
日本語話者の特徴として、わからない質問に対して沈黙をするケースが多くあります。
しかし、できるだけ沈黙をせずに言葉をつなげて回答することがFluencyを向上させるために必要になるので注意してください。
また、文法を間違えた時に「あ!」と言って言い直すこともFluencyの評価が下がるポイントになりますので、ミスしても自信を持って主張を言い切ることを意識しましょう。
2) 日頃から日本語で主張を考える
バイリンガルや海外のバックグラウンドが豊富にない限り、考えたことのない質問に対して英語で考えて英語で答えることは不可能です。
例えば、
- ニュースを読んで自分の意見をまとめる
- 社説や新書などを参考にする(著名人のディスカッションなども今はYouTubeで見れるので良いと思います)
- 自分の感情を客観的に分析する
など、意図的に情報を得る工夫をしておくことが大切です。
日頃から些細な疑問に対して「自分ならどう考えるか」を整理しておくことで、幅広い質問に対して対応できるよう準備しておくことが重要になります。
3) 本番の印象も大切
採点基準には含まれていませんが、面接官の主観が採点に影響する可能性が高いことがこれまでの受講生のデータからわかっています。
そのため試験本番の印象操作も意識しておくことが大切です。
例えば、
- 表情
- 声のトーン
- 態度
などに少し意識を向けて「相手に自分がどう思われるか?」を考えてみると良いでしょう。
本当は自信がなかったとしても、自信がある素振りで余裕を持ってにこやかに質問に答えるようにしましょう。
4) 質問に「ザックリと」答える
日本人受験生は「回答に時間をかけすぎる」傾向が強いです。
例えば、
- Which do you prefer, spending your time alone or with your friends?
- 「一人でいるのと、友達といるのはどちらが好きですか」
というような質問に対しても「うーん…」と頭を悩ませて、回答が途切れ途切れになってしまうようなケースです。
「そんなの、気分によって変わるしなぁ…」
「えー…どっちでもいいんだけど…」
と、答えがどっちつかずだったり、何を答えるべきかわからないのかもしれません。
私たちは元々、自分の意見を明確に表現するということに慣れていないので、中立的な意見を持つことが一般的とされています。
でも、そういった日本文化の特徴を残したままで英語を話そうとすると、言いたいことが何なのか相手に伝わりにくくなってしまいます。
そこで大切になるのが「もっとザックリと答える」というマインドの切り替えです。
実を言うと、面接官は回答内容がどちらでも全く気になりません。
面接官が見ているのは、あくまで「受験生が流暢に英語を話せているか?」という観点なので、たとえどっちつかずの意見でもパッと瞬時に回答する方が評価が高くなるのです。
5)思考の瞬発力を高める
瞬時に回答するためには、マインドの切り替えと共に日頃のトレーニングも重要です。
具体的には、
- 質問に対して制限時間を決めて回答する
- 3つ以上回答を述べる
- ノートに主張をまとめる
ことを行いましょう。
例えば、
- ラーメン屋で、ラーメン以外に餃子がメニューにある理由は何か?
と言う質問に対して、10秒以内に3つ理由を考えてみてください。
もちろん、明確な答えなどありません。しかし、こういった答えが曖昧な質問に対して、ザックリとで良いので瞬間的に3つ答える。こうしていると、徐々にアウトウプッとのパフォーマンスが向上します。
余力があれば質問をノートに書き出し、
- なぜそう思うのか?
- 他に同様の事例があるのか?
- 自分はどう思うのか?
などをペンで書き出してみてください。
あえて手書きにすることで、思考の速度を落とし、より詳細にロジックを整えることができるようになります。
- スムーズに英語を話すことに焦点を当てる
- 日頃から疑問を持つ習慣をつける
- 本番は自信を持って臨む
- ザックリ回答するマインドを持とう
- 思考の瞬発力を高める